著者:石井 暁子
出版:講談社出版サービスセンター
初版:2008年9月
50歳過ぎてからでも勉強できるし、研究できるし、出版もできる!!
ということを証明してくれる本で、私のように、やはり勉強したくても環境的に無理な者にとって、そういう意味ではとても励ましになった。
クリヴェッリの作品情報が簡単に入手できるという点は便利なので、ファンはこれを元に作品を見に行くことができる。
本としては研究書というより、クリヴェッリを訪ねてイタリアを旅したエッセイというような内容で、正直言ってタイトルから期待していた内容(クリヴェッリの美術史研究)から新しい情報はほとんど得られなかった。
個人的には、著者が始めてクリヴェッリを知ったと言うよりずっと前から好きな作家で、作品を見ていたのだが、受けた印象が全く違い、私の疑問点には全く触れられていない。
絵は「こう見るべきだ」というより、感動することが何より大切で、個人個人受ける印象は違うし、感想も違うのは当然だが、著者も私もクリヴェッリのファンなのに、感銘を受ける点がまるで違い、だから自ずと作品のとらえ方、理解の仕方も全く違う、というのが面白かったといえば面白かったが、私の知りたかったこと:クリヴェッリの造形と表情の異常さ、奇怪さ(特にヴェローナの作品を見よ)、は無視された内容だった。
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