1266〜7年頃 colle di Vespignano 生 〜 1337 Firenze 没
画家、建築家
お勧め作品:フィレンツェの塔。
スクロヴェーニ礼拝堂(パードヴァ)。
サン・フランチェスコ大聖堂(アッシージ)
酷いことも平気で言うファーマンがこう書いている。
「下手くそで平面的で装飾的で保守的なビザンティン美術の影響下のまっただ中で、突然、これまで見たこともないような、イタリアはフィレンツェ出身の天才が現れた。これほどまでみごとに形と色彩を扱える能力の持ち主は、1000年前のギリシャ・ローマ時代以来、誰一人としていなかったのである。」(「これならわかるアートの歴史」ジョン・ファーマン著43頁)
凄いほめ方だ。
ファーマンはこの流れから行けば当然、中世美術を馬鹿にしている。この本は年代順に書いてあって、章の終わりに「〜世紀の芸術家」と代表者が列記されているが、12,13世紀には誰もいないのだ。『芸術家って何か?』って言う問題になるのかもしれないし、名前が知られていないから無理もないが、私はイタリアに留学して、中世初期から盛期にかけての素晴らしい作品に触れられてほんとうに良かった。最も感銘を受けたのがこの時代で、修論も8世紀の木彫像がテーマなのだ。
イタリア語の生徒さん達とジオット展へ行ったときにも、書いてあるからそう思うんじゃなく、自分でどう思うか、頭を白紙にして作品を見て印象を持って欲しいと話したら、素直な人は「どうしても素晴らしいと思えない。」「どこが立体的なのか?」と言う意見もあった。勿論その反対もある。
正直私はジオットが好きではない。もちろんスクロヴェーニだって何回も行ってる(昔はたった一人で何時間も見られた)アッシジはそれ以上行ってるし、他の作品もあちこちで見ているから、時にはやはりデッサンが上手いんだなーとか、迫力があると感じるけれど好き嫌いは好みの問題だからどうしようもない。
個人的にはジオットは素晴らしい画家というより、研究者というか好奇心旺盛な頭のいい人だったんだと思う。色彩や線の「美しさ」と言うよりも、全体を総合的に構想する力に突出していた気がするのだ。
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